YMOの曲のタイトルで知られているHi-Tech Hippies。Hi-Tech Hippiesは文脈によってときにcyber hippiesと呼ばれたり、electro hippiesと呼ばれたりします。彼らの名前は実在するネット左翼団体 the electrohippie collectiveに由来していると思われます。一方で村社会を求め世界中を旅するトランストラベラーを指す言葉であったりします。今日はそんなhi-tech hippiesのご紹介をします。
私が一番最初にこの言葉を知ったのは学生時代に読んだファッション雑誌の"ハイテク ヒッピーズ スタイル"という特集でした。今も実家に当時の切抜きを大事に取ってあります。そのファッションはちょうど確かこんな感じの、ただのアウトドアスタイルではなく都会っぽく洗練された感じと、それと当時のレイバーファッションがが混ざった感じのものでした。


トランストラベラー
モロッコで行われたフェスティバルの記事によるとフェスティバルの参加者はこう表現されています。
彼らはサイバーヒッピーズで、トランストラベラーそしてテクノ-ボヘミアン[自由奔放な人]だ。そしてかれらは毛羽立ったカウボーイハットを、ディスコ用のキラキラのシャツを着ていて、タイダイや脱色した髪をしている。多くは高度な教育を受けており、ハイテク(産業)就労者、そして彼らは冒険の世界的追求、自由、そして思想・自覚の高まりに関心がある。記事の下のほうにフェスティバルに参加ていたMicroSoftの社員をはじめハイテク産業のCEOなどのインタビューとか他にも書ききれないことが書いてあるのでぜひ読んでみてください。
彼らはモロッコのOurzazateに車、バス、タクシー、飛行機の流れとなってロンドン、東京、モスクワ、シアトルから来ている。前夜に巨大な集会、トランスフェスティバルのために。
このムーブメントは60年代のサイケデリックカウンターカルチャーからかなりの影響を受けているが、これはあなたの両親のヒッピー発起とは異なる。彼らはカッティングエッジでプラグイン?でサイバーに精通している。そして平和と愛とプライベートな自由を、マウスクリックで国境を台無しにする技術で広めている。
映画テクノの中であるアーティストがthe second summer of loveについて「今の若者の中に広がっている文化はヒッピーのそれとは異なり、他人を尊重する優しい文化だ」と言っていました。確かに反戦運動やカウンターカルチャー、ビートジェネレーションなどと結びついて生まれた原型のヒッピーとは似て異なり、第二世代のヒッピーカルチャーは政治的な色合いが薄くコミューンの延長にある自分たちが楽しめればそれで良いじゃないかという風潮がより強調されていました。
”彼らから学んだことを使って、彼らの世界を否定しよう”
学生当時の私はこの優しい暴動の発想がお気に入りでした。"彼らの社会に参加し、彼らの内側から変化を起こしたい"と思っていました。そしてビジネスの世界は消費主義的、利己主義的な考えが蔓延する何か汚いようなもののようにとらえていました。何でこんなことを思いついたのか良く分かりませんが、社会に出るのを前にして他の人よりも適応能力がなかったのでしょう。そしてまたこの考えは、僕にとってはこのごちゃごちゃしたジャングルで気楽にやれたらいいなという甘い一縷の望みのようなものでした。現役のヒッピー
サンフランシスコのHaight stで出会った現役のヒッピー達です。一曲聴かせてもらった後ちょっと話をしましたが、どうやら彼女はアメリカを旅して回っているらしく、次はニューオリンズに行くんだと言っていました。ニューオリンズに行けば路上でいろんな音楽を聴けるからだと話していました。母親のいる家に帰ると唄っているこの10代のヒッピーがどういう事情があってここにいるのかは分かりませんが、他にも同年代のヒッピーが何組か居着いていました。きっと居心地が良いんでしょう。
それでは、僕なりのhi-tech hippie style 像を
・都会に生息する
・プライドが高く、自分を高めてくれる発見が好き
・そしてそれを他人と共有できないことをよく知っているので、プライベートな楽しみとしている
・極端に純粋
・現代社会にある種の疲れを感じている
・でも広い意味で先端と言える頭脳労働に属している
・スーツは基本的に着ない
・作業場所はどこでも良い。時にoutdoor computing
・通勤はスケートボードか自転車かローラースケート、ローラーブレードなどのX-Sports
・都会は遊び場
・ファッションは他人ウケよりも、個性を表現する場。というかそんなに興味がない。もしくは奇抜
・サイバースペースに所属している
・でもアウトドアが好き
今回は90年代から人知れずHi-Tech Hippiesと呼ばれる自らをあまり主張しない人達が出現しているんだというお話をしました。そして彼らは元祖ヒッピーとは出現した背景とその雰囲気がご覧のとおり全く異なるのでした。
次回はHi-Tech Hippiesの語源になったthe electrohippie collectiveについてお話します。